通信予測

今の米国金融界で投資家に注目されて市場拡大していると言う金融商品に、生きている人がかけている生命保険を買い取って、それを何千人単位にして投資商品として売りに出すという「死亡債」というもがある。当然、賛否両論があって、人間の「死」までも金融商品にしてしまうという生理的な嫌悪感である。確かにそこまで金儲けの対象を広げたいというのかという思いは誰にでもあるでしょう。しかし、アメリカ社会の現状をよく知らないが、日本を考えてみると、急速な老齢化を迎える一方で、昔の良き風習であった家族一体となった生活は失われ、核家族化が進展し、一人暮らしの老人が増加していると言う。
そんな老人にとって、生命保険は死後しかもらえないことを考えると何の役にも立たないお金である。生前に受け取ってそれを使いたいという人のニーズは存在する可能性が高い。そして、これら死亡債に投資する人から見ると人の死は景気に変動されないので、安定した利回りが期待できる商品となる。安定していれば投資とは言えなくなるのかもしれないが、そこは恐らく数学を駆使して金融商品として成立するように作られているに違いない。日本人の感覚からは受け入れ難いような気もするが、福祉が立ち遅れている以上、それをカバーするような商品にも思えます。日本の現行の法制度で商品化できるのか不明ですが、いずれ日本にも上陸するかもしれません。


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